現代の20代にとってスマートフォンは体の一部のような存在ですが、この便利なツールが実は薄毛を加速させる「サイレントキラー」になっていることを自覚している人は少ないでしょう。スマホを見る際、多くの人は無意識に首を前に倒し、猫背の姿勢をとっています。頭の重さは約5キログラムありますが、首を傾ける角度が深くなるほど首にかかる負荷は何倍にもなり、最大で27キログラム(8歳児の体重相当)もの負担がかかると言われています。この状態が続くと首や肩の筋肉がカチコチに凝り固まり、心臓から頭部へ血液を送るための主要なルートである頸動脈や椎骨動脈が圧迫され、血流が滞ってしまいます。血流不足は毛根にとって死活問題であり、栄養が届かなければ髪は育ちません。さらに、小さな画面を凝視し続けることで起こる眼精疲労も深刻です。目のピント調節を行う毛様体筋が疲労すると、修復のために大量のビタミンB群やシステインといった栄養素が消費されますが、これらは本来、髪の毛を作るためにも必要な栄養素です。目が栄養を横取りしてしまうことで、髪は栄養失調状態に陥るのです。また、目の疲れは頭蓋骨周りの筋肉(側頭筋や前頭筋)を緊張させ、頭皮を硬く突っ張らせて血行をさらに悪化させます。対策としては、スマホを見る時間を減らすのが一番ですが、現実的には難しいため、見る時は目線の高さまで上げて首の角度を浅くする、1時間に1回は遠くを見て目を休める、首や肩のストレッチをこまめにするといった工夫が必要です。スマホを置く勇気が、あなたの髪を救う第一歩になるかもしれません。