毎日のシャンプーは、髪と頭皮を清潔に保つために不可欠ですが、その方法が間違っていると、かえって頭皮環境を悪化させ、抜け毛の原因となることがあります。抜け毛予防のための正しい洗髪方法を知り、実践しましょう。まず、シャンプー選びです。洗浄力が強すぎる石油系界面活性剤を主成分とするシャンプーは、頭皮に必要な皮脂まで根こそぎ洗い流してしまい、頭皮の乾燥やかゆみを招くことがあります。頭皮環境を健やかに保つためには、アミノ酸系やベタイン系などの、頭皮に優しい洗浄成分を配合したシャンプーを選ぶことをお勧めします。自分の頭皮の状態(乾燥肌、脂性肌、敏感肌など)に合ったシャンプーを見つけることが重要です。シャンプー前には、丁寧にブラッシングして髪のもつれをほどき、ほこりや軽い汚れを落としておきましょう。次に、ぬるま湯で頭皮と髪をしっかりと予洗いします。これにより、汚れの大部分を洗い流すことができ、シャンプーの泡立ちも良くなります。予洗いはシャンプーと同じくらい大切です。シャンプーは直接頭皮につけるのではなく、手のひらでしっかりと泡立ててから、その泡を頭皮に乗せるようにして洗います。洗う際は、爪を立てずに指の腹を使って、頭皮を優しくマッサージするように洗いましょう。生え際から頭頂部へ、後頭部から頭頂部へと、頭皮全体を丁寧に洗います。特に皮脂分泌の多いTゾーン(おでこの生え際から頭頂部にかけて)や、洗い残ししやすい耳の後ろなどは念入りに洗います。洗いすぎは禁物です。必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性があります。洗い終えたら、シャンプー成分が残らないように、ぬるま湯で時間をかけてしっかりと洗い流します。すすぎ残しは頭皮トラブルの原因となります。コンディショナーやトリートメントを使用する場合は、頭皮ではなく毛先を中心に塗布し、しっかりと洗い流しましょう。洗髪後は、清潔なタオルで頭皮と髪の水分を優しく拭き取ります。ゴシゴシこすると髪や頭皮を傷めるので、タオルで挟むようにして水分を吸収させます。その後、ドライヤーで根元を中心にしっかりと乾かします。濡れた状態の髪はキューティクルが開いて傷みやすく、頭皮も雑菌が繁殖しやすい状態です。ただし、熱すぎる風を至近距離で当てたり、長時間当て続けたりすると頭皮が乾燥するので注意が必要です。