お子さんの髪が薄い、抜け毛が多いと感じて、セルフケアや生活習慣の見直しをしても改善が見られない、あるいは原因が特定できず不安が大きい場合は、自己判断で悩み続けずに、専門家である医師に相談することが大切です。子供の薄毛や抜け毛について相談できる主な診療科は、「小児科」と「皮膚科」です。どちらを受診すべきか迷うかもしれませんが、それぞれの役割を知っておくと良いでしょう。「小児科」は、子供の体全体の健康を診る専門家です。もし、抜け毛以外にも、元気がない、食欲がない、体重が増えない、あるいは他の体の不調（発熱、皮膚症状など）が見られる場合は、まずかかりつけの小児科医に相談するのが良いでしょう。全身的な病気（栄養障害、内分泌疾患など）が抜け毛の原因となっている可能性がないか、総合的に診察してくれます。必要であれば、血液検査などを行うこともあります。小児科で原因が特定できない場合や、皮膚や毛髪自体の問題が疑われる場合には、皮膚科への紹介となることもあります。「皮膚科」は、皮膚、髪、爪の病気を専門とする診療科です。円形脱毛症、脂漏性皮膚炎、頭部白癬（しらくも）、抜毛症など、頭皮や毛髪に直接関係する脱毛症の診断と治療は、皮膚科医の専門分野です。マイクロスコープなどを使って頭皮や毛髪の状態を詳しく観察し、原因を特定してくれます。原因に応じた塗り薬や内服薬の処方、生活指導などを行ってくれます。どちらを受診するにしても、事前に電話などで「子供の薄毛について相談したい」と伝え、対応可能かどうか確認しておくとスムーズです。受診する際には、いつから、どのような症状があるのか、他に気になる症状はないか、家族歴、生活習慣、これまでのケアなどを具体的に伝えられるようにメモしておくと良いでしょう。お子さんの髪の毛に関する写真は、変化を伝えるのに役立ちます。子供の薄毛は、親御さんにとって大きな心配事だと思います。しかし、多くは一時的なものや、個性である場合が多いです。不安を解消し、適切な対応をとるためにも、心配な場合は早めに専門医に相談し、正しい診断とアドバイスを受けるようにしましょう。
子供の薄毛、心配なら小児科・皮膚科へ
